雑文集

徒然ってる

現実逃避週間

ここ最近まとめていっきに観た。

現実問題なら映画がいちばんだ、小説だと想像しすぎて考えすぎてより現実の輪郭がエンボス加工されちゃうから。

「ケンとカズ」

最初はインディーズぽい雰囲気、ありがちな様でじぶんにとってのリアルではない世界線で起きていること的距離感で見ていたけれど役者さんありきのずしんとした映画だった。

プリンばっかり食べてるにこにこのヤクザの人がすごく魅力的で、気になりすぎて俳優さんの名前しらべちゃった、高野春樹さん。

正直「沈黙」におけるイッセー尾形ポジションというか、惹き付けられて瞬きまで気になって追っちゃってた。他のも観てみよ。

「白河夜船」

原作はずいぶん昔、中学生くらいの時に読んだわりによく覚えていて、吉本ばななの文体の湯気みたいな空気感、映画でそれ出せるのか~、と何故か最後リラックスして観終わった。

ただの渋谷(桜丘町の歩道橋だったかな)も恋してる人たちが歩くと不倫だとしても生ものぽさはぼやけてうっすら絶望のちきらめきが溢れてた。シーツのつめたいところ探す旅に出たくなった。

六月の蛇

途中までわくわくして観てた、微妙な精神的グロというか、65パーくらい映像がアヴァンギャルドな、それでいて微量なハッピーエンドで急な疎外感、小さなボートから張りぼて無人島にいるふたりを観ていてココナッツかと思ったらピスタチオだったので割ったらちゃんと割れました的なオチだった。お家が平和じゃないおしゃれさで良かった。

夜空はいつでも最高密度の青色だ

まずタイトルが気になるしエモいし良いよね。

原作を読んで無いからかもしれないけれど、わたしの今の心境にはわりとあっさりとんがりコーンの塩味くらいのしょっぱさだった。

歯触りいいね!みたいな。その時期は通り越してしまって、すりガラスみたいなリアルというか、東京が地元だからかもしれない。

渋谷はただの渋谷、何もないよなあ

「恋人たち」

3人の主人公、初めは痛々しくて何も悪くないのに恥ずかしくなるくらい見ていられないのに、思わずみんな好きになってしまう、

普段見えない種類の、すぐには出てこない人間の泥臭さに自分の分も一緒に気づく映画。

ハッシュ!も久しぶりに観たくなった、あれ最高。