雑文集

徒然ってる

結局ぜんぶ数えられなかった

おおビオデルマよ、なんだかんだで結局は君のところに戻ってくる。
君とヒロインメイクのマスカラリムーバーさえあれば何でも落ちる。
そんなにも落としにくいものを顔面に毎日塗りたくって、日中はメイク崩れを呪いながら帰宅するなりすぐ落としたいだなんて、無駄なことばかりしてたのしくなっちゃうね。

 

憂鬱になれば壁の生成の模様を、天井の隅っこの影のグラデーションの変化をいちんち中眺めるくせに絶望がかけらもなくなるとつまらない様な気がしてきたり、それは退屈でありだったらせめて状態としてしずかな雨の日がいい。

 

大体そうやって気が落ちている時だって自分がどこまで悲しくなれるか見つめているわたしがいるよねえねえ。躁状態の時もどこまでおかしくなれるのか観察しているわたしがいるよねえ、足のマメが潰れて血が出ていることに気づかず走ったり積極的に動いていた事が急に可笑しくなったり。
映画をたくさん観てはどのシーンや画角や台詞で反応したか、じぶんを含めて眺めている。

 

三本線に弱いからセーラー服の襟やジャージの袖を延々と眺めたり、緑と黒のセブンスターはポラロイドカメラで撮ったようなぼやけ方でずっと頭の底の方にいる。
忘れないことと忘れてしまうことの境目にはくらい溝があってあまり覗けないなと思う。

 

眠れないからってセブンスターの箱にある星を全部数えようとしたのはとてもたのしかった。
しなくて良いことばかりしていた青春の中でいちばんに忘れない、生温いベランダ、ふたつ並んだボックスのパッケージとドクターペッパーをたぶんずっと覚えているだろうなと思ったことまでずっと覚えている。ずっと覚えている。